俺が嗤っている。
俺を見て、俺は嗤っている。
嗚呼、俺よ、何故嗤っているのだ。
俺が問いかけても、鏡の向こうの俺は依然として薄ら笑いを続けているだけだった。気味悪く歪められた唇は、不健康そうな紫色である。
だから、どうして嗤っているのだ。
俺は尚も問いかけるが、その薄い唇は弧を描くばかりで質問に答えようとしない。
もしかして、と俺は自身の全体を確認してみるが、いつもと変わった様子はない。いつもの少しくたびれた黒いスーツに、雑なアイロンを当てたワイシャツ。ネクタイの色も派手過ぎないし、だからといって地味では無い。柄もまた然り。俺のネクタイは、と言うより服装は、よくある普通の物だ。
ならば、何が可笑しいのだろう。
靴下を確認するが、穴が開いているわけでもない。髪の毛を確認するが、まあ少々傷んではいるが、酷い寝癖がついているわけでもない。髭も剃り残していない。昨日夜遅くまで仕事をしていた所為で、はっきりとした隈は見えるが、それはいつものことである。
なあ、だから俺よ。一体何が可笑しいのだ。そんなにニヤリと嗤うほどに、お前は一体何が面白いのだ。答えろ。
ふと、俺は奇妙な気分になる。こちらが鏡なのではないか、という疑問である。
向こう側にすれば、俺が居るこちら側が鏡で、その鏡に映っている俺を見て“俺”は嗤っているのだ。
“俺”は、俺と言う存在に対して嗤っているのではないか。相変わらず鏡の中で自分の真似ばかりしている俺に対して。
嗚呼、俺をそんなに憐れんだ目で見ないでくれよ、俺。
言いかえればお前だってそうじゃないか。俺の真似ばかりして、俺になり済ましている、“俺”。お前は俺の真似ばかりだ。一生そちら側の世界に取りつかれて、俺の真似をし続けなければならないのだ。嗚呼、なんて哀れで、なんて滑稽なんだろう、俺よ。お前は俺を嗤ったが、俺だってお前を嗤えるのだ。俺は俺を嗤う。
俺は鏡の中の俺に向かって嗤った。不健康そうな色をした唇を、気味悪いほどに歪めて。
嗚呼だから、俺は嗤っている。
俺を見て、俺は嗤っているのだ。
パソコンのフォルダを漁っていたらずいぶん前に書いた小説(?)を発見したので、とりあえず投下。
扱いは「小説未満」にしました。なんとなーく、このままだと私が消化不良なので。
もうちょっとこれを元にして、書きなおしたいな~。
確か当時、安部公房の作品(たぶん赤い繭)読んだすぐ後に書いたような記憶があるので、めちゃめちゃ影響受けまくってると思います。っていうか、意識したと思います。文体とか。
ディスカッションは色んな人の意見が聞けるから楽しいですよね。
でも、自分も相手もお互い「気持よく」意見の交換やぶつかり合いをするために。マナーってあると思うんですよね。ディベートとディスカッションって違うものだし。
このごろ切に、
・自分の意見を主張すること と
・相手の意見を批判すること は全く違うと痛感しています。本当に。
※ちょっと捉え方によっては「愚痴」に聞こえるかもしれないので、注意してください。
(こんなこと、オンの知り合いばかりの某SNSでは書けないので、思わず……。すいません。)
文章修業家さんに40の短文描写お題
(お題をお借りしたサイト様にリンクをつないでいます)
短文ですので、このお題は随時、この記事に書き足していきたいと思います。
なお、全く同じお題を別サイトで以前やっておりました。いくつかは当時のままの文章をそのまま採用しています。もし、「全く同じ文章を見たことがある・見た」というかたがいらっしゃったら、無断転載だと思わずに、まず、どちらかのサイト(ブログ)にご一報ください。まさかの同一人物…!っていう展開が期待できます(笑)
ルール:お題に沿って、65文字以内 で 場面を描写すること
01. 告白
02. 嘘
03. 卒業
04. 旅
05. 学ぶ
06. 電車
07. ペット
08. 癖
09. おとな
昔私の中身は、魔法とかヒーローとか童話のきらきらどろどろしたものだった。
今は空っぽ。
全部売っちゃったの。オトナには居場所が必要だから。
10. 食事
11. 本
黒と白で形成された平面世界に、幻覚か夢想か虚構か、億千の色と三次元の立体がつくられる。
再度問う。目を凝らせ。あなたの世界は何色だ?
12. 夢
13. 女と女
双子の姉はボールペン片手に苛々して、妹はレシート片手に愛想笑い。
二人が入れ替わるまで、あと三日。
14. 手紙
15. 信仰
16. 遊び
17. 初体験
18. 仕事
19. 化粧
20. 怒り
21. 神秘
22. 噂
23. 彼と彼女
織姫様と彦星様は馬鹿だ。
船で会いに行けばいいのに。少女は言った。
きっとお互い浮気くらいしているに違いないのに。十年後も彼女は言った。
24. 悲しみ
25. 生
26. 死
27. 芝居
28. 体
私が持つのは全く動かない体。
隣の彼には健康な体と動くのを止めた脳。
二人は明日、一つになるらしい。
「ねえ、一緒に消えちゃおうか。」
29. 感謝
彼女はありがとうも言わずに、逝った。
代わりに、便せんにピンクのクレヨンで大きなハート。
言葉を知らない彼女が作った、小さな言葉。
30. イベント
31. やわらかさ
32. 痛み
33. 好き
34. 今昔(いまむかし)
ミニカーを山の様に抱えて走ってきた俺に、母親はきっぱり言った。
「買えません。」
無言で高級車を指さす俺に、妻ははっきり言った。
「買えません。」
35. 渇き
36. 浪漫
37. 季節
38. 別れ
39. 欲
40. 贈り物
いきなりの休講は時間の使い方に戸惑うから苦手です。補講に行かなきゃならないし…
それに、休講のおかげでさっさと帰れるならまだしも、結局用事があるから残らなきゃならないなんて、本でも買わないとやってられません!
あれ?愚痴になってる…?
とにかく、久々に本が買えたからいいや(^^)っていうお話でした←
Mr.Children/Bank Band/金城武/安部公房/村上春樹/HUTNER×HUNTER etc.が大好き(*^^)
プロフィール見て「もしかして」って思った人は、遠慮なくコメントください(笑)そうでなくてもコメントくれると嬉しいです^^